高校生の時に抱いた数学の先生になる夢が叶いました
函館大学付属有斗高等学校
数学科教員
函館市立桐花(現:五稜郭)中学校出身
卒業2016年
福井 廉人
母校で教員になりました
有斗高校を卒業後、東京理科大学に進学し、昨年4月に有斗高校の数学科教員となって1年になりました。数学の先生になることは、高校生の時に抱いた目標でしたが、今、まさに夢がかなって、母校の教壇に立てていることに喜びを感じる日々です。
数学の先生を目指すきっかけは、中学校のサッカー部顧問が数学の先生だったこと、そして、サッカー部を続けるために入学した有斗高校で3年間担任としてお世話になった先生も数学科の先生だったことに尽きます。お二人とも、人間的にも尊敬して来た方々なので、数学が自然に好きになって数学教員を目指す気持ちなりました。
数学への情熱を深めた大学生活
とはいえ、数学を勉強することを目指して大学に進学することは大変なことで、特にわたしは両親に経済的な負担をかけずに大学に通いたかったので、どこの大学なら自分の条件を叶えることができるか不安はありました。そのことを担任の先生に伝えたところ、親身に相談に乗っていただき、働きながら学べる東京理科大学理学部第二部数学科を見つけてくださり学校推薦で入学することができました。この学科には、全国から数学好きが集まり学力レベルも高く、チャレンジ精神旺盛な友人に出会えとても刺激になりました。私の大学生活は、朝5時から9時の4時間を、住んでいた千葉県の街の大型スーパーで商品整理係として働き、東京の真ん中の飯田橋という駅の近くの大学に正午12時に到着するように電車で30分かけて通学し、学食で昼食を済ませ、13時から15時半までサッカー部で練習、16時から21時まで大学で数学の勉強をし、電車に乗って部屋に帰って就寝し、また翌朝が始まるというものでしたが、まったく苦になることもなく楽しい毎日でした。夏休みや冬休みには仕事先に休みをもらって大学の合宿所で数学教員としてのスキルを身につける特別講義にも参加しました。東京理科大には先輩が後輩に勉強を指導する伝統があって、良いクラスメートと先輩後輩と協力し合って数学を研究し学べたことはかけがえのない素晴らしい経験となっています。そして数学者として研究を続ける教授たちの講義は私の数学への情熱を大いに掻き立てるものでした。
数学とは物事を考える姿勢を身につける楽しい学び
数学という教科が苦手で好きではないと思っている人は、たくさんいるかと思いますが、数学は物事を整理して答えを出す学びです。そして、決して一つの答えを出すことが全てではなく、いろんな条件を取り入れて考えれば考えるほど、答えは一つではなく無限です。その考える姿勢を持つことは世の中のいろんなことに役立たせることができます。そう思うと数学は楽しい学びなので、皆さんにもそういった楽しい数学を知ってもらえるよう、ご縁をいただいた有斗高校で頑張りたいと思います。また、お世話になったサッカー部で今度は後輩たちをサポートしていけるように頑張ります。有斗高校で皆さんをお待ちしています。
※2022年に取材した記事です。